雨やどり


管理人室 -- 日記 -- 2024/04
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2024/04/25 秘密の恋
2024/04/17 事情
2024/04/14 ビー玉
2024/04/10 まじめ

2024/04/25 秘密の恋

 20・21の大仕事をぶじ終えて、22~25をちゃんとおやすみにした。最近ちゃんとおやすみにできるようになってきた。自由であるほど強い意志が必要。

 22。車で名古屋まで行く。思ったより時間がなく、車を置いてすぐに電車で神戸に向かった。2019年ぶりの神戸。うれしい! 岡本駅で降りて、行きたかった喫茶店に行った。神戸に来たぞって気分になってお店を出る。マップで調べたら三宮まで9km弱だったので、歩いて向かうことにする。小学生の下校時間とかぶる。いい公園あり。
 途中、夜ご飯にいい頃合だったので、春日野道駅近くで食べて軽く飲んだ。神戸がすきだ! と漠然と思っているが、神戸のひとの言葉が好きなのもあると思う。まさに神戸のひとって感じで話しているひとたちがいてうれしかった。
 再び歩き続けて三宮のあたりまで来た。適当にふらふらしていたら、見たことのあるバーにたどり着いた。5年前に来た場所だった。きっとたどり着くべくしてたどり着いたのだと思って入る。覚えていてくださって、こうして再会できてうれしいですと言われた。同じ気持ちです。そこでおすすめしてもらった一軒は定休日で、もう一軒のほうに行くことにする。店に着いて、来たことあると思った。たぶん前もすすめてもらった。その日マスターはお休みだったらしく、沖縄のかわいい男の子(と最初のバーのマスターが言った)ことSくんがひとりでやっていた。翌日に備えて早めに帰ろうと思っていたのに、店を出たのが25時すぎで、しかもなぜかそのあともう一軒行った。でも実際、このくらいの時間になるとようやくその街の質が分かる気がする。自分の店を閉めたひとたちが出てくるから。それをふまえて、神戸すきだな~と思った。
 元町のほうに宿をとっていたので、さらに少し歩く。チェックインすらしていなくて大丈夫かしらと思っていたが、大丈夫だった。おとなしく寝る気分でもなく、荷物を置いて海に散歩に行く。人を愛したい、とか言いながら。いつかほんとうにちゃんと人を愛したい。

 23。10時のチェックアウトに間に合うように寝て起きて支度した。かならず再び行きたいと思っていた喫茶店が元町にあって、そこでモーニングにした。コーヒー一杯220円。その場所の幸福な時間に恋をしているのだと思う。だからきっとまた来る。こっそり教える。ハトヤというところです。
 次に行ったのも、再び訪れる場所。前に来たときの写真を探してもらう。なかなか見つからなくて、ようやく見つかってふたりで(この日はおひとりでやられていた)大喜びした。今回もまた写真を撮ってもらった。とてもゆっくりと時間が流れていく。いつまでも続いていきそうだった。その時間を抱えたまま店を出る。続いていく時間はまた次のときまで持っていようと思う。
 海沿いを歩いて、三宮のほうに戻る。透きとおった黄色の花が咲いている。夜に歩いた時には暗くて見えなかった。イペというらしい。覚えておこう。そのまま歩いていたら「昨日の!」と聞こえて、声のほうを見るとSくんだった。こんなに早く再会することになるとは。またいつかと言って別れた。山のほうへ向かって歩く。港みはらし台には、神戸に来たら必ず行くことにしている。マップ上では山の中のグネグネした道が新神戸駅まで続いている。イノシシ注意の看板を見つつ、そこを進んでみる。無事にたどり着いた。再び三宮のほうに向かって歩く。途中でコーヒーを飲んだ。
 夕方の電車で名古屋へ。遊ぶぞと思っていたが、2時間くらいしか寝ていなかったので、夜ご飯だけ食べて早めに寝た。

 24。早く寝た分早く起きて、散歩。黄色の回転灯がどの喫茶店にもついているのが、わたしにとっては新鮮だった。遠くからでもよく見える。出かける前に目星をつけていたところを目指しつつ、ぐるぐる歩いた。最後にたどり着いたそのお店に迷わず入ってモーニング。さくらんぼ。よすぎた。
 そのまま雨の名城公園を歩いていると、ダレカに会った。雨やどりはベンチの下で。11時前に車で出発。東京方面に向かう。静岡にも寄りたかったが、少し慌ただしくなりそうだったので、よくばらずまたにする。川崎で高速を降りて、大学時代に住んでいた街に行く。何年ぶりだろ。変わってたり変わってなかったりした。でももう誰もわたしのことは覚えていなくて、そこが日常の人ばかりだった。2日間、日常じゃない人もたくさんいる街にいたから、そこはわたしにとっては日常じゃないのに日常の中に溶け込んでいるみたいでよかった。
 雨がしっかり降ってきた。忙しいのに友達がむりして会ってくれた。神戸の街で会った人が「さみしいから」と言っていたことを思い出す。果たして、さみしいことは理由になるのかしら。それはわたしの勝手な都合で、誰にも関係がない。そんなものを理由にしてはいけないのかもしれない。理由にするのではなく、それがわたしの一部なんだと気がついて、そのなかでもひとりで立っていられるようでなくてはいけない。

 25朝。調布あたりで事故渋滞にひっかかったもののあとは流れて帰った。昼前には家に到着。夏のような日だった。

タグ: 旅 

2024/04/17 事情

何も考えずにこの日記を書く。
みんなそれぞれ事情がある。そのことは分かる。でも、その事情がどの程度のどんなものなのかは、ほんとうには知らない。勝手に決めつけるのも違うから、わたしはただここにいるしかない。そのうちに、わたしの気持ちはなくなっている。ほんとうはある。だけど、みんなにとって、わたしに気持ちはない。
約束はかならず守らなければいけない。そう思っているのではなく、これまで生きてきた方法によって、からだがそうとしか許さない。約束が果たされるまでは、ものすごく苦しい。約束をすべてやめれば問題ない。しかし、言うほど簡単ではないことにはそろそろちゃんと気づいている。
人間なんていやだったな。というか、人に対して何かを思ったりもうしたくない。自然だけ愛したい。そう思うのに、むかし(遠いむかしも近いむかしも)に人が作って今でも残っているものに心動かされる。そのことにもやもやして、人間なんていやだったとまた思う。
わたしの気持ちは、だれにも、知られるまでは知られないようにしなくちゃ。わたしにはなんの事情もない。みんなの事情は知らない。みんなの気持ちも知らない。これ以上、こういう中で生きていく想像がつかない。すべて忘れていつまでも生きるより、月を見ていたことでもときどき思い出しといてほしい。

2024/04/14 ビー玉

ビー玉、閉店してたって今さら知った。知るまでは知らなかった。かなしいことだ。

2024/04/10 まじめ

昨夜はまじめに夜更かしした。まじめとは何か。調べると、①真剣であること ②まごころのあること とある。まごころとは何か。調べると、真実の心 とある。嘘や偽りのない本当の心もちでいた夜だったと思う。少なくとも、そうありたかった。まだそんなに親しくなかったときのことを懐かしんで、わざとよそよそしくするのもまたおもしろい。まだそんなに親しくない最中にはいっそうまじめでなくてはいけない。
朝。すこし寝坊して、それでも9時台には起きると、岡田淳さんの新刊情報がアマゾンからメールで届いていた。すぐさま予約注文した(本屋さんで買いたいが近くの本屋さんは期待できない)。まだ出会っていないもの・これから出会うものに対しては、もっともっとまじめでありたい。だから今も、理由もなく信じ切って、いちばんのまじめな心で待つ。

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