雨やどり


岡田淳さんの本を読む -- 人類やりなおし装置
さまざまな発明をしてきた教授と助手。今度は「人類やりなおし装置」を発明することにする。教授が(まさかの!)世界平和をめざすも、やはり変わらないところもあるのがいい。
これはもう、最初から最後までおもしろい。おもしろいから、いい。きっとひとコマ漫画にしても描けてしまうのだろう。それが物語になっているのが、楽しい。ぎゅっと濃い。「多少の犠牲はやむをえん」と教授がニヤリと笑うシーン、助手が悩むシーン、とうとう完成して「なにが金魚じゃ!」と教授が言うシーン、どれもすごく楽しい。
疲れ切ったふたりが、巨大な樹木に変わった装置を見上げる表情が、また、たまらない。そして、これからもめげずに、ふたりは研究をつづけていくだろうと思う。どんな発明を、これから見せてくれるのか。私たちの未来が楽しみだ。
 

2019/11/07

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